死んだら森になる?米国発のスタートアップ企業が終活を変える!!

終活情報

樹木葬や海洋散骨など、日本にも存在する自然葬。

世界で一番幸せなお墓を作るスタートアップ「BETTER PLACE FORESTS」が提案する自然葬について分かり易く解説します。

自然葬についていま一度考えるきっかけとなるかもしれません。

スタートアップ企業の「終活」を変える新サービスとは?

米国発のスタートアップBETTER PLACE FORESTSは石の代わりに森の木を選んでお墓に見立てて埋葬してくれるビジネスを行うスタートアップです。

アメリカの1.5兆円の終活ビジネスをかき回す急成長中のスタートアップが手掛ける新しいお墓ビジネスです。すでに50億円もの資金を調達していると言われており、アメリカで1000本以上の木を販売し、森を10箇所も保有しています

サービス概要

サービスの概要としては、石の代わりに森の木を選んでお墓に見立てて、火葬した遺骨を土と混ぜ、購入した木の下に埋葬してくれるというものです。

まず、会社で私有地の天然林を購入し、土地の価格の1~2割の値段で土地を永久に開発してはならないことを規定する保全地役権を取得します。その後、家族が木を永久に保有できる権利を販売するという流れです。

木を購入した家族や友人はいつでも故人の木や保護された森を訪れることができるようになります。会社が潰れてしまった場合でも、保全地益権があるため山林が開発されることはありません

山の中は実際にどのようになっているかというと、専門の建築家やランドスケープデザイナーが、周囲の森に溶け込むように小道や、ビジターセンターをマッピングし、故人と遺族の憩いの場を演出しています

遺灰は土や肥料と混合され、購入した木の根元に挿し込まれ、森のライフサイクルを助けます。その上に設置されたカスタムメモリアルマーカーは、森の自然の美学を尊重しながら、故人とその家族の特別な場所を示すのです。

また、必要に応じて、愛する人やペットの遺灰を追加で埋葬することもできます。

ビジネス誕生の背景

火葬は現在、米国で最も人気のある終末期の選択肢になっています

チューリップ(米国の火葬会社)による最近の研究では、ベビーブーム世代(55歳から64歳
までの成人)の80%が火葬を選択することを計画していると推定
しています。

実は、現代の火葬が19世紀の終わりに始まったとき、カトリック教会は火葬を死後の体の神聖さの拒絶と見なし、信者のための慣行を禁止していたのです。

そして、何十年にもわたる議論の末、教会は1963年に火葬に対する姿勢を変え、葬式中に肉体が存在する限り、火葬を公​​式に許可することになりました。とは言うものの、カトリック教会は、灰を自由に散らしたり、家に置いたりしてはならないと明確に述べていました

そこで、BETTER PLACE FORESTSはカトリックの教えに反しない中立的な立場を提供することになります。新しいビジネス形態として、保護された記念の森を、家族や愛する人たちが今後何年にもわたて故人に会いに戻ってくるための中心的な休息場所として機能させたのです。

従来の伝統的な埋葬の費用は約15,000ドルですが 、火葬の費用は平均でわずか2,200ドルとなっており、コスト面でも火葬が支持されるようになってきています

ビジネスのソーシャルグッドな側面

BETTER PLACE FORESTSは 予約ごとに、アメリカ全土の地域を再植林するために、 非営利組織ののOneTreePlantedと提携して、 インパクトツリーを植えるという仕組みを取り入れています

お墓を買うことで環境保全にも貢献できるというソーシャルグッドな側面がこのサービスの大きな特徴です。

販売実績を着実に積み上げ、数千人からの応募があるという状況を考えると、そのニーズの深さが伺えます。

価格設定

❶最大直系30cm/50本のインパクトツリー/約60万円
❷木の直系76cm/200本のインパクトツリー/約89万円
❸木の直系100cm/400本のインパクトツリー/約134万円

❹木の直系177m/1600本のインパクトツリー/約234万円